今回は、行政手続きの電子化について記載します。
求められる行政手続きの電子化
昨年、コロナ禍における国民や中小企業の支援政策として、国民への一律特別定額給付金や中小企業には持続化給付金の支給が実施されました。しかしながら、手続きが大変だったり、マイナンバーを使用した電子申請をおこなった方が給付が遅れたりと、政策自体はさておき、同様の海外の施策実施のスムーズさと比べると、運用についてはあまり好意的な評価ではありませんでした。
その要因のひとつとして、行政手続きの電子化(DX化)の遅れと言われています。マイナンバーを使用して申請したものを、実は受け付けた自治体が電子情報を他のシステムに手入力していたという笑えない話がその実態を物語っています。
政府行政の電子化
菅政権となってから、デジタル庁の創設など、行政の電子化が公に推進されていくことになりました。まだまだ行政手続きの電子化が遅れていると記述しましたが、それでも利用可能な電子サービスは存在します。ここでは、「e-Govポータル」をご紹介します。

行政の総合ポータルサイト「e-Gov」
e-Gov(いーがぶ)は、法令や行政文書等、行政が扱っている文書が検索できたりしますが、一番の利点は、行政機関に対する申請・届出等の手続きが電子的に行えることです。届け出機関に書類を提出しに行ったり、行っても順番待ちで長いこと待たされたりすることがありません。また、一度作成したデータは再利用が可能ですので、企業の基本情報や変更の必要のない事項を毎回記入する必要がありません。
但し、昨年(2020年)の11月までは、e-Govを利用した申請や届け出には、「電子証明」が必要でした。電子証明を取得するためには、代表者のマイナンバーカードを利用するか、電子証明の発行機関から取得(有償)するかが必要で、中小企業にはハードルが高いものでした。
e-Govの利便性が向上
昨年(2020年)の11月に、e-Govがアップデートされ、e-Govを利用するためのアプリケーションのログイン方法を複数から選択する事が可能になり、その中に「GビズID」を利用する事が可能になりました。
「GビズID」を利用してe-Govを利用すると、電子証明を取得していなくても可能な申請や届け出があります。厚生労働省が管轄している労働保険関係手続の電子申請もその対象になっています。

GビズIDとは
GビズIDは、元々経済産業省が行政の電子化を進めるために運用していたもので、GビズIDを利用して、社会保険の手続きや補助金の申請等が電子的に可能でした。一方、電子申請が可能な手続きの種類は圧倒的にe-Govの方が多いので、GビズIDを、e-Govで利用できることで、利便性が大きく向上しました。
参考:GビズIDサイト(https://gbiz-id.go.jp/top/)
GビズIDは、上記サイトから取得申請を入力して、必要書類(印鑑登録証明書)と一緒に申請することで、約2週間ほどで取得可能です。

今後に期待
行政の電子化は着実に進んでいます。これらを活用する事で、申請や手続きの効率化が進む事で日本全体の企業競争力の向上に寄与することにもなります。活用を常に念頭におきながら企業運営を進めていきたいです。
